バックパッカー2日目:ミュンヘン→フュッセン

tsukihoshi2009-07-21

バックパッカー2日目。まだ2日目なんだな、すごい充実度だからとても2日目とは思えない。
朝シャワーを浴びて仕度。朝食にヴァイスヴルストを食べる!と心に決めて、再びマリエンプラッツへ。

  • 朝食

昨夜ビールを飲んだDonislの、今度は店内で朝食。内装は黄色が基調の壁に絵が描いてあったり写真が飾ってあったりして、すごく落ち着いた良い雰囲気。大人の空間だわ。
ヴァイスヴルスト(ミュンヘン名物の白ソーセージ)、鶏肉のマッシュルームソースがけを、白ビールと一緒にいただく。甘いマスタードをつけて食べるヴァイスヴルストは、すごくおいしかった。茹でたてふわふわで、繊細な味わい。もう1皿の鶏肉は濃厚な味。マッシュルームのホワイトソースはバターたっぷりで濃い味でほんとにおいしい。鶏肉の付け合わせの、ポテトとパンを混ぜて団子にしたもの(おむすび大)2つも、ドカーンとでかくて食べきれるかな?と思ったが、おいしくってすべてたいらげた。すんごい充実した朝食。今日のディナーです。帰り際に「Super!(最高だった!) ありがとう!」と言ったら、担当のウェイトレスさんが笑顔で返してくれて嬉しかった。
列車の時間を気にしながら、重いバックパックを背負いつつ、かんかん照りの下ミュンヘンの街を歩く。




ピナコテーク・デア・モデルネ(近代美術館)を探して歩いたが、みつけられず。でも道みちで素晴らしい建物をたくさん見れたからいいのだ。
くたくたに疲れたので宮殿の庭でひと休み。


↑ホステルで同室だったポルトガルからの旅行者がくれたチョコを食べた。袋の中にシールが入ってて、お菓子じたいもビックリマンチョコみたい。楽しくて嬉しくてシールを携帯に貼った。
Uバーンミュンヘン中央駅に戻り、DBでフュッセンを目指す。

フュッセンオーストリアとの国境に近いドイツ南端の小さな町。なので、各駅停車しか止まらないので途中で乗り換えないといけない。
アナウンスは当然聞き取れないし、乗り換え駅は次か次かと戸惑っていたら、向かいの席のおばちゃんと隣席のおっちゃんが助けてくれた。おっちゃん(立派なお腹!)はにこりともしないけど親切な人で、「自分もフュッセンへ行くから」と実際に乗り換えるまで付き合ってくれた。いい人だ。
乗り換えた鈍行列車で、隣の席のアレキサンダーという人と話す。アリゾナ出身、NYに長く住んでいたアメリカ人で、今はフュッセン在住。日本のこと、それぞれのバックグラウンドなど、色々と話した。気持ちの良い人だ。
そしてフュッセンへの車窓からの眺めの素晴らしいことと言ったら! オーストリア・アルプスの厳しい山々。ふもとにどこまでも広がる畑。メルヘンチックな三角屋根の家々、窓辺にはあふれんばかりの花。牧草地では牛たちがのんびり草を食む。「フェアリーテールのようだ」とアレキサンダーは言う。その通りだわ。まんまハイジの世界。
フュッセンの町が近づくにつれて、アレキサンダーがお城や山々を指さして「ほら、あれが○○だよ」と教えてくれた。窓を下げて涼しい風に吹かれながら見る景色は最高!!
フュッセン駅に到着。


↑ほんとに小さな、かわいらしい終着駅。山陰の無人駅くらいの小ささだ。
乗り換えを手伝ってくれたおっちゃんとアレキサンダーにお別れを言って、私はノイシュヴァンシュタイン城を目指す。
ホーエンシュヴァンガウ村までバスで上がる。お城はガイドツアーのみで、チケットセンターで「あなたの英語のツアーは17:30」と言われたのが15時半。2時間も先じゃないか、シャイセ(くそ)!
まあいいか、と思い直して、チケットセンターのすぐ上にあるホーエンシュヴァンガウ城へ歩いて登った。バックパックは重いけど、まあがんばれば登れる。



↑ホーエンシュヴァンガウ城は、こぢんまりした質素なたたずまいのお城。



↑お城から見えるアルプスの絶景。

↑これから向かうノイシュヴァンシュタイン城(別名「白鳥城」、リアルシンデレラ城)が向こうに見える。
そうこうしてるうちに良い時間になってきたので、ふもとに降りる。ノイシュヴァンシュタイン城へは馬車に乗って行きます。



↑馬車を降りると、アルプスの絶壁や渓谷がすぐ目の前に。

↑ふもとの湖。

↑ふり返れば白鳥城がそびえる。
さあ、やっとこさガイドツアーの順番が来た。

お城の中は豪華絢爛。すんごい。城内まで入って良かった、2時間待った甲斐があった。内部は撮影禁止だったから写真はないけど。
この城を建てたルートヴィヒ2世ワーグナーに傾倒してパトロンをしてた人で、城内は「ローエングリン」の世界を再現してある。洞窟の部屋まであるもんね。この傾倒ぶりは確かにちょっとキテる感じだわ。


↑窓から眺めるアルプスの山々、ふもとの村の美しいことと言ったら、もう最高。
豪華この上ないお城をたっぷり堪能して、外へ出た。城からふもとへは歩いて降りた。バックパックが重い。
人民帽みたいなキャップをかぶってたので中国人と間違えられたらしく、中国からの旅行者に声をかけられた。そのご夫婦に、フュッセン駅への帰りのバスの乗り方と、明日のDBの切符を自販機でどうやって買ったらいいかを教えてもらった。この「DB自販機テク」は、翌日からの1人旅においてなくてはならないワザになった。親切なご夫婦に心から感謝。どうもありがとう!
バックパッカーたちが1人旅にハマる心境が少し分かったような気がする。この「自分の足で歩いて得た感動」、そして「死ぬまで出会うこともなかっただろう見知らぬ人との出会い・ふれあい」こそが、バックパック旅行の醍醐味なんだな。この幸福感は、確かに他の何によっても代えられない性質のものだし、ハマるのは分かる。
フュッセン駅から歩いて今夜の宿、ユーゲントヘアベルゲ(ユースホステル)へ。着けるかな?と心配だったが、道沿いにちゃんと看板が出ていたのでまったく問題なくたどり着けた。

フロントで韓国からの旅行者親子と話した。予約なしで来たらしく、空室がなくてかわいそう。でも親切なフロントの人に市内の宿情報をもらっていたから、きっと大丈夫だろう。
このユーゲントはすごくきれいで、建物は木造であたたかくかわいらしく、庭のみどりとバックにそびえるアルプスの山が映画のように美しい。雰囲気がたいへん感じ良い。ちなみに右上の写真はロッカールーム(ロッカーはオレンジ色)に置いてあった手動サッカーゲーム


↑超健全な「これぞユース」という感じで、サマースクールらしい小学校高学年くらいの子どもたちが庭や屋内ではしゃいでいる。騒がしくても昨日のA&Oみたいなイヤな感じは全然しない。

↑食堂。奥の席で書き物(何か良くないことをしたペナルティっぽかった)をしている子どもに英語で話しかけられた。会話していたら先生が入ってきて「こら!何話してるんだ!だまってちゃんと書きなさいって言っただろう!」みたいに怒られていた。かわいいな。
健全な宿なので、夜に外へ繰り出すのはやめて、ちゃんとシャワーを浴びて、食堂でジュースとポテチで乾杯。
夜の中庭は星がきれい! たくさんの星、日本では見られない星座。しかもアルプスのふもとの町で。夢のようだ。
流れ星も見れた。私は幸運だ。