金沢小旅行:1日目

tsukihoshi2009-02-11

昨日は早朝からのシフトで晩まで働き、その後深夜まで残業。帰宅したのは2時前。それからあれこれと用事をして2時間だけ眠り、京都駅へ向かった。
直前まで行こうかどうしようか迷っていたので、金もおろしてなく切符も取っていない状態(かろうじて宿は深夜にインターネットで予約していたけど)。でもちょうど良い時間に京都駅に着いて、キオスクでチョコレートも買って、上々のスタート。


サンダーバード金沢駅に到着。京都から2時間で着いてしまうことにあらためて驚く。
昨夜の残業中から飢えていたので、さっそく金沢駅前のフォーラスの回転寿司でビールと寿司。オーダーしたやつより回ってるやつが意外とうまかった。


おなかが満たされたので、駅前からバスで移動。浅野川のほとりで降りて、川沿いを上流へ歩く。小雨が降っていたが、さほど寒くはない。


(↑梅の橋はきりっとしていて良い風情。)
浅野川は浅い。鴨がすごい速さで浅瀬をダッシュ(泳ぐのではなく足で走る)していくのが面白かった。
上流の天神橋を渡り、Uターンして下流へと歩いて行く。


川から離れ、ひがし茶屋町へ寄ってみた。リトル先斗町という雰囲気。一番町から四番町まで細長い通りが並んでいて、その間にさらに細い小路がいくつも通っている。まるで迷路のようでわくわくする。
降っては止み、晴れてまた降って、を繰り返す小雨に湿った町並みが色っぽい。


(↑紅茶庵やまや。店の外まで紅茶の香りが漂う。)

(↑経田屋米穀店。)
通り沿いの金箔工芸の店に入ってみた。土産物屋だとあなどっていたら、店内に並ぶアクセサリーや器はモダンなデザインで意外な良さ。スカルと組み合わせたリングなんかもあって、思わず買いそうに。


再び浅野川へ出たところで空がぱーっと晴れた。浅野川大橋から上流を眺める。正面遠くには雪を抱いた山、左手には卯辰山、色づいた木々。天神橋のアーチ、梅ノ橋の横一文字のシルエット。陽の光に川面が光る。川にはかもめたちと鴨たち。河原で遊ぶ子どもたち。美しい町だ。


(↑浅野川大橋のバス停のベンチ。アクリルの座面の内部にカラフルなコマが埋め込まれている。かわいい。)


と思ったら、突然激しい雷と強い雨。空の暗さと空気中の湿気、天気の変わりやすさ、突然の雷が、冬の日本海沿岸地域にいることを思い出させる。私の実家も日本海側なので、地元を思い出す。


雷が怖いので早足で歩き、泉鏡花記念館に着いた。ここは生家があったところらしい。雨宿りも兼ねてゆっくり観る。
常設展は、小村雪岱(こむらせったい)の画に惹かれた。シンプルでモダンな計算された引き算の美。
企画展は「幽霊と怪談の展覧会」。遠野物語のモチーフでもある、月岡芳年の画(「奥州安達がはらひとつ家の図」(http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/6d/YoshitoshiAdachi.jpg)に出会い、1人でひとしきり興奮した。


記念館を出て、裏手の暗がり坂(神社の裏の枯れた大木の脇にある階段で、名前の通り確かに暗い寂しい雰囲気だった)を下り、再び浅野川沿いへ。

(↑暗がり坂。)
主計町茶屋町を歩く。芸妓さんが鼓のおさらいの最中なのだろう、「ぽん・からかっか」の音が川沿いの道に響いていた。

金沢駅へ歩いて向かう。途中で寄ってみた近江町市場は、夕方遅めだったこともあり、すでにほぼ営業は終わっていた。


金沢駅の側のホテルに到着(右上の写真は夜の金沢駅正面入口の天井)。当日の深夜に予約したのですごい低料金。そして空室の関係で広めの部屋になったのでラッキー。部屋はとてもきれいで満足。
普段テレビなしの生活なので、たまに見ると珍しくて夜中までだらだらテレビを見た。午前1時過ぎ、ホテル付設の温泉に入る。ぬるめの湯が最高だった。露天風呂も気持ちよくて、しみじみ幸せをかみしめた。
部屋へ戻り、昨夜ほとんど寝ていないこともあって、倒れるようにして眠った。