台湾旅行記 2日目

9時前に起床。扇風機だけの部屋でどうなることかと案じてたけど、朝までぐっすり眠れた。
ちょっとホステルの5階で滞在者たちと雑談して、洗濯して。なぜか脱水できなかったけど、がんばって絞って干して。11時頃に出発。
MRT(地下鉄)で台電大褸駅へ。
クィアショップ「晶晶書庫」を目指すものの、すごく親切に道を教えてくれたお姉さんが言ってた道が完全に逆向きで、しばらく歩いてから番地の様子がちょっとおかしいと思って(でもめちゃ親切だったから恨むような気持ちは全然起きなかった)。
近くのバイク屋のおっちゃんに訊いて(この人も親切だった)、今来た道を戻って、迷いながら晶晶書庫に到着。
お店の外壁にはハーヴィ・ミルクの写真が転写されてて「感謝世界有」と描かれてる。ホットだ!
Jing Jing Books 晶晶書庫
http://www.ginginbooks.com/
本当に素晴らしい!! まさにクィアな店。本だけじゃなく、セックスグッズも豊富。そして女子向けの商品もたくさん。店員さんも超親切。特にメガネ女子店員ちゃん。英語で丁寧に親切に接してくれた。「荷物重かったらこっちに置いていいよ」とか。もう感激!
楽しく迷いながら、お土産分も含めてカンバッヂや転写シールのシート、SM熊フィギュアなどをご購入。ごっそり買ってしめて約3千円。最高。
晶晶には熊グッズがいっぱいあった。熊が象徴するものは台湾でも一緒みたいね。

スタッフに訊いて近くのカフェへ。リソースセンターかな?と思った所が実はカフェで、まだ閉まってたから一度通り過ぎたんだけど、戻ってきたらお兄ちゃんがその店の表でタバコ吸ってた。
「ここはリソースセンターか何かですか?」と訊こうと思って足を止めたら、その人(Mさん)が「ここはカフェだよ」と声かけてくれた。
「さっき晶晶書庫に行ってきて、私は変態で…」って言ったら、即座に「僕もだよ!」って。その言い方、そのタイミング、その感じで、即座にMさんに好感を持った。
「近くにカフェがあるって聞いたんだけど」と言ったら、「こがそうだよ、でも実はまだ空いてないんだ」って。看板を見たら14時からだった。
その時は13:45くらいだったから、「OK、14時まで待つよ」って私が言ったら、「ノー、入ってくれてOKだよ」とMさん。
「自分はこのカフェのスタッフだけど今日は仕事じゃない、オーナーはまだ寝てるけどOK」と言って中に入って行って、私の荷物を持って「どうぞ」と中に入れてくれた。
カフェの名前は「hours」。中は素敵なcozyな雰囲気の、すごくいい感じ。
台湾茶とケーキ(オーナーにお任せでティラミスだった)をいただきながらゆっくり過ごす。
しばらくしたら隣の席にMさんが来たから、色々話した。
Mさんは天海祐希が大好きなんだって。「ラスト・プレゼント」が大好きで毎回泣いちゃうんだそうな(笑)。
女王の教室」とか弁護士のドラマとか見てたって言ってた。私はTVなし生活だからあなたの方が詳しいよ〜とか話した。
天海祐希は宝塚の男役出身なんだよ、だからクールで強くて精神的に強い役が多いんだよって教えてあげた。
外で一緒にタバコ吸いながら、日本社会のクィア事情を話した。
「ゲイバーとか夜のお店はあるけど、ここみたいに昼間に日常の中で居られる所は少ないんだ。オープンにしにくい社会なんだよ、それはすごくハードなんだ」と言ったら、「だから海外で暮らしたいって思うんだね」って。うん、そうなんだ。
Mさんと一緒に中に戻って、西門に行くつもりだと言ったら「あそこはゲイメンのエリアなんだよ」って教えてくれた。
あと、淡水を勧めてくれた。夕陽がめちゃ素敵でロマンティックだよ、って。
お互いのメアドを交換して、私が後で行くって言ってたから「向かいの『ラブボート』へ行っておいでー」って言ってくれて、握手して別れた。
素敵な、素晴らしい出会い。あたしMさん大好きだ。日本に帰ったら絶対メールする。

そして「hors」の斜め向かいの念願の女子ショップ「ラブボート」へ。
Love Boat Shop 愛之船拉拉時尚概念館
http://www.lesloveboat.com/
思ってたより小さいお店で、英語が堪能なBoiな感じのスタッフさんがずっと付いて接客してくれたから、これは何か買ったほうがいいなとも感じて、3個500元のボクサーブリーフ(もちろん女子用だから窓はなし!)と、星型の暗闇で光るというピアスを買った。
会計の時にフライヤーを見てたら、「いつまで台湾に居るの?15日の夜にパーティがあるよ」って。わお。
行く行く絶対行く、そういうイベント探してたんだわ、ということでチケットを買った。ガールズパーティだって。会場のクラブの行き方もノートに書いてもらった。やったー。

で、ナベシャツはラブボートのよりか晶晶のやつが安いと分かったので、もっかい晶晶に戻って、さっきのメガネ女子ちゃんに相談しながら、あたしナベシャツ着たことないから着方(マジックテープは3分の1のスペースを残して留めるんですよ、と)も教えてもらって、試着して、いちばん安い950元のを購入。ありがとう、ありがとう!

帰りの地下鉄で、このままMさんお勧めの淡水まで行っちゃおうか?とも思ったけど、ちょっと疲れてるし、ホステルのレセプションが開いてる間にエアコン付きの部屋に移らないといけないし、色んな情報をもらった半日だったからゆっくり1人でアタマの中を整理したほうが楽になるよな、と思い直して、素直にホステルに戻ることにした。
帰りに台北駅の地下街で「Girls Save the Earth」とプリントされたTシャツを100元で購入。
ホステル近くのファミマで昨日飲んだのと同じ黒糖仙草ゼリー入りパックを買って帰った。これハマったわ私。うまい。
ホステルに着いて、エアコン付きの部屋へ移動。涼しい部屋で1人で今日買った物とか色んな人からもらった情報を整理したら、身も心もだいぶ落ち着いた。
洗濯物を取り込んで、西門へ。

西門はアパート住人Bが「ゲイゲイしいオープンカフェがあるよ」って言ってたから来たくて。
Mさんに教えてもらった紅楼(八角形の古い建物、日本統治時代の物だと「地球の歩き方」に書いてあった) が西門駅1番出口のすぐ近くにあった。
でも、若者が行列してて、ゴスなコスプレした女子2人が居て、なんか若者のコスプレイベントっぽい感じなんですけど・・・。
これは何?と思い、紅楼の中のインフォメーションの人に「あの若者達は何?何かやってるの?」と訊いたら、「2階でゴーストハウスやってるんだ」って。
1階は普通に入れるらしいからぐるっと見て回った。
で、オープンカフェってどこなん?と思いながら紅楼の裏手に回ってみたら、ありました! まさにBの言ってた通り、ゲイゲイしいオープンカフェ! すげえ。
オープンカフェとしてのスタイルは去年のドイツの感じと同じだけど、周囲をゲイメンショップにぐるっと囲まれた所で、客の3分の2は男性。その半分くらいが男性のみのカップルor男性グループ。
いくつもの店がオープン席を出してるんだけど、フードとして何を摂取するかよりもここに身を置きたいと思って、安そうな所でいいやと適当に入って座る。
シンハビールが2本で1本の値段というのでそれを頼み、飲みながら今日のできごと(この文章)をメールに打つ。
ほんっと台湾の人たちってみんなめちゃ元気だよなあ。昨夜の士林でも思ったけど、このエネルギー!ほんとすごいわ。
そして何より、エナジェティックなのにギラギラしてないところがすごい。とにかくナチュラルなのなあ。すごく、すごくいい感じ。
シンハを2瓶飲んで、さあ出発。
…と思ったが、2本飲んだらそのうちの1本が無料なんではなくて、2本分の料金を払ってプラス1本が無料でもらえるというシステムらしかったことが、会計を払ってから分かった。
もう1本なんて飲めないよ〜と思いつつ、うっかり栓を開けてもらってしまい、しかし飲みきれず、もったいないけど側溝に捨ててしまった。もったいなや〜。
屋台は23時きっかりに撤退するものらしく、昨夜たくさん食べたのもあって今日の食事は昼間のhoursのティラミスと、西門の帰りに買ってきたインスタント春雨ヌードルだけでした。
でもいいんだ、今回は無理しないことを大切にする旅だから。

ホステル5階の共用スペースで春雨食べながらちょこっと他の滞在者と交流して、シャワー浴びて、寝ました。