一音寺室内合奏団

夜、仕事を強制的に終わらせて、雨が降る中を傘さしてえっちらおっちら自転車をこいで(←道交法違反です)、京都コンサートホールへ。一音寺室内合奏団の演奏会を聴きに行った。
ちなみにエラート(音楽事務所)にチケット購入の電話をする時に、私まちがえて「一乗寺室内合奏団」って言っちゃったんだよね。だって「一」と「寺」にはさまれてる漢字と言えば「乗」でしょう! ちょっと恥ずかしかった。
雨だからもっと人が少ないかと思いきや、座席は6割くらい埋まっていた。
プログラムは、ブリテンのシンプル・シンフォニー、モーツァルトのヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲(Vn.ソロ:双紙正哉、Vla.ソロ:柳瀬省太)、メインがバルトークの弦楽のためのディヴェルティメント。
この楽団の演奏を聴くのはこれが初めて。一音寺って宗教法人なんですね。
ていうか今(6月27日)ウェブサイトを見て初めて、アマオケだということを知った。プロだと思ってたよ! 演奏を聴いた後も今この瞬間までずっと! こんな思い違いはほぼ人生初めてです。それくらい上手かった。レベル高かったです。
シンプル・シンフォニーは、3楽章の心がぎゅーっと締めつけられるような美しさにやられた。緩徐楽章を心から味わえるようになるのって、大人になったなあという感じがする。4楽章は意外とアンサンブルが難しいポイントというか、弾いててハラハラするポイントがいくつかあるんだけど、きっちり決まってました。
この曲って弦楽器の初学者も割とよくトライする曲だし、音楽経験を重ねた人からするとちょっと軽く見ちゃいがちなんじゃないかと思うんだけど、やっぱりこうやって腰を据えて良い演奏を聴くと、本当に名曲だなあー、素晴らしい作品だなあと感じます。
前プロが終わった時点でかなり幸せになった。
モーツァルトシンフォニア・コンチェルタンテ(協奏交響曲)は、さほどモーツァルトに強い思い入れを持っていない私も大好きな曲。これは名作というより傑作だと思う。
ヴィオラの柳瀬さんの演奏をじかに聴くのは初めてだったのだけど、その深く美しい音楽に強い感銘を受けました。双紙さんの端正なヴァイオリンとのアンサンブル、本当に美しかった。ああ生きててよかった、こういう瞬間のために私は生きてるんだよなあと、久々に心から思った。
休憩中にロビーで冷えた白ワインをたしなむ。こういう時にこんなふうにお金を使える自分であることが嬉しい。
前半は、ソリストの様子をよく見たかったので1階の中央からやや前よりの下手(しもて)で聴いてたんだけど、音がバラけるので、後半はいつも座っている3階下手バルコニーへ席を移した。
メインはバルトーク。うまいですよ。難しいのに。随所に出てくる各トップのアンサンブルも楽しませてもらった。
アンコールはブラームスハンガリー舞曲第1番(弦楽合奏版)。バルトークハンガリーつながりということですね。
久しぶりに心底楽しんだ演奏会だった。素晴らしい楽団です。拍手拍手拍手!