出発!

tsukihoshi2009-07-17

  • 4:00(am)徹夜明け

結局、昨夜はあれやこれやの準備で徹夜してしまった。完徹なんて何年ぶりだろう? 午前4時の朝の光景、久しぶりに見る空気の色。夜遊びして明け方に見る街の色(始発を目指して早朝の歓楽街を歩く時)はもっと明るいし、徹夜しないと決して見られない色。
余ってる食料を消費しようとして、朝食をゆっくりしっかり食べすぎて、結局ウチを出るのがギリギリになってしまった。間に合わないか?!と焦りながら、重いスーツケースを転がして駅へ小走り。何とか間に合って、リムジンバスで関空へ。

関空に着いたら、空港の雰囲気だけですでに楽しい。皆がどこかから来て、どこかへ行く。聞こえてくる異国の言葉。ワクワクする。
チェックインは早めにしたが、海外旅行は不慣れなのでよく勝手が分からず、搭乗時刻がギリギリになってしまった。ブランドの免税店とか、もっとミーハーにゆっくり見て回りたかったんだけどな。結局タバコを1カートン買っただけ(しかし安い)。
KLMオランダ航空に乗り込む。でかい。というか高さが高い。隣席の日本女性2人(ツアー客らしい)が、ごくごく普通に「大阪のおばちゃん」の日常会話をしてるのが、すごい楽しい。TVの話(「あたし昨夜○○見たわー」)とか、「あめちゃん食べるか?」とか。1人は先日Minmiの新曲と嵐と東方神起のCDを借りたらしい。おもしれー。

  • 11:05 Take off!


アペリティフハイネケン。おつまみのアーモンドが味が濃くてとてもおいしい。普段飲んでないからか? 徹夜明けだからか? 気圧のせいか? 速攻アルコールが回る。眠い。
イヤフォンの機内放送でチャイコフスキーの「フィレンツェの思い出」が流れてきて、ゴキゲンに。

  • 昼食その1


↑メインは鶏のホワイトソース煮込み。パサつかず、中まで塩味が通っていて、しみじみうまい。付け合せはバターで和えたフェトチーネ、ニンジンとほうれん草のグラッセカニサラダはレタスがパリパリできちんと冷えていて、美味。サラダのドレッシングはマヨネーズ系だったけど、やる気のないストレートマヨじゃなく、ちゃんとクリーミーだった。デザートはいまいち(駅ナカの100円ケーキみたいなの)だったけど、あとは辛口の白ワインと一緒においしくいただいた。パンとバターもうまかったし、「機内食はまずい」という先入観を一掃された。
朝食を大量に食べていたので満腹になり、即昼寝、爆睡。

  • 17:30 起床

よく眠って爽快に目覚めた。アイスクリームの軽食サービス。
経由地のアムステルダムの時刻に腕時計を合わせる。針をぐるぐる回す、こんなことの1つ1つが楽しい。
機内放映の「Mr.ビーン」を見て笑うオバチャンたち。平和だ。

  • 14:00(アムス時刻=ベルリン時刻、以下同) 昼食その2

軽食。ホットスナックとして、コンキリエのトマトソース・チーズがけと、グリーンサラダ、フルーツケーキ。白ワインと一緒にいただく。1回目の食事に較べたら普通の味。
TVでリリィ・アレンの新曲プロモをやっていた。TVの音楽ショウの設定で、やる気のない、いなたい感じのカントリー・バンドをバックに歌う設定。カワイイ、好きだわ。


外国だ! ヨーロッパだ! 大陸だ! 空港の中を歩いているだけでワクワクする。楽しい。
ターミナル内に小さなミュージアムがあった。

1階がショップで2階が展示ゾーン。ドンデクーテルという人が描いた鳥の画だった。強烈なパワーに満ちた画。1階のショップで売っていた図録では、鳥の他にも、死んで奇妙な形にねじ曲げて縛られて吊るされてる動物(ウサギとか)の画もあった。私、好きだ。すごく惹かれる。
スキポールは全面禁煙と聞いていたので、もうダメか?!と思ったが、インフォメーションで聞いたら喫煙所があった。久々に一服してほっとひと息。
歩いてたらバカルディ(黒のコウモリのマーク、格好いい!)のミニバーが出ていた。

モヒート(€2)を立ち飲み。うまかった。
この空港の警備員はセグウェイに乗って行き来してました。

  • 18:25 スキポール発

即、寝る。モヒート効果か? 気づいたらすでにベルリン・テーゲル空港への着陸態勢に入っていた。気圧で耳が痛くて、うまく治せないままどんどん痛みが増していって、頭まで痛み出した。これって痛くて不快なだけじゃなくて、「鼓膜が破れちゃうんじゃないか?!」という不安が高まっていくのが耐えられないんだよね。水をもらって、必死であくびを生産して何とか最悪の状態は脱した。ふう。
そうこうしてるうちに着陸。ベルリンの街を空から楽しむ余裕もなかった。

  • 19:45 ベルリン・テーゲル空港着

スーツケースを受け取って外に出ると、ベルリン在住の知人(以下「小舟さん(仮名)」と呼びます)が迎えに来てくれていた。その顔を見て、一気にほっとした。
バスで市内へ移動。窓から見える名所の数々(色んな教会、国会議事堂、フンボルト大学ミュージアム、などなど)に感嘆する。地下鉄(Uバーン)でホテルの最寄り駅へ。小舟さんは私の重いスーツケースをもってくれた。やさしい。
Rosenthaler Platz で降りて、予約してもらっていたホテル「Merkur」へ。いかにも旧東的な、簡素で清潔で気持ちのよい部屋。

↑シャワーは室内にあるんだけど、シャワールームの箱を後からぽこっと室内に入れた様子なのがおかしい。ここはフラウ(マダーム)も感じのいい人で、初日から2日目の宿としては安心できて最適。

  • 22:00 夕食

部屋とエントランスのカギの開閉の練習をして、小舟さんと外へ出る。21:30頃までこうこうと明るかった屋外は、ようやく夕暮れ。
ホテルの近くの「Zur Rose」というカフェで夕食。

↑ジャガイモのスープ(小舟さん曰く、かつてはナチスが「簡単で栄養満点! 我が党は家庭の奥さんの味方ですよ」と喧伝していた料理とのこと)はしみじみおいしかった。ベルリナー・ピルスと一緒にいただいた。
早くもベルリンの街の自由な空気にメロメロな私。空気がゆるくて、みんなチャリで移動してて、なんか京都みたい。と言ったら、小舟さんに「そう、ベルリンはドイツの京都。自分が住んでるクロイツベルクは左京区みたいだよ」と言われた。
長〜く引き伸ばされた、そんな旅の1日目。