引き受け、覚悟

会の後で、ある体験を持つ「当事者どうし」として今まで何度か言葉を交わしてきた方に、私は今大学で精神保健福祉を学んでいることを初めて伝えた。その瞬間、その方の私に対する態度が変わったと私は感じた。「がんばってください」とも言われた。あ、今明らかに一線を引かれたなと強く感じた。
その方の私への態度が変わるのは、ある意味では当然だと思う。私はその方に今までとは別の立場、それも権力を有する立場を開示したのだから。
私は職業としてその立場を選ぼうとしているのだから、そのようにして当事者に一線を引かれることは当然のこととして引き受けなければならない。それを悲しむなんてナイーブな態度をとることは、私には許されていないと思う。
そのように私とその方とは立場が違い、闘う場所が違い、闘い方が違う。それでもやはり、私とその方は「反暴力」という運動を共に闘っているんだと私は思っている。
今後しばらくはその方と、お会いしても話はできないかもしれない。でも、数年以内にきちんと目を見てお話しできるようになっていたいと思う。