迷ったけど買ってよかった

今日の読売新聞にも、昨日だか一昨日だかに刃物を振り回して警察官に重症を負わせた人が「精神科に入院歴があり、現在も服薬中」であることが書かれていた。もちろん「注釈」の類は一切ない。
これは、最近相次いだ発達障害を持つ(とされた)触法未成年者の審判の報道においては、障害が反社会的行動に直結するのでは決してないということや、にもかかわらずそのように周囲からみなされることによって本人を孤立に追い込んでしまうことがありうること、などが明確に示されていたこととは大きく異なっている。
なぜ発達障害を持つ人の反社会的行為の報道にはまともな注釈がつけられ、精神障害を持つ人の場合はそうではないのか?
そんなの答えは明白。そもそも社会は「何をするか分からない人のことを精神障害者と呼ぼう」と取り決めているからだよ。
ということが、稲沢公一氏の論文を読んでクリアに分かった。

障害・病いと「ふつう」のはざまで

障害・病いと「ふつう」のはざまで

↑稲沢氏のは第4章。最近あまり論文読んでなかったんだけど(←ヲイ!)、久々に論文で感動した。吉田おさみ氏を採り上げて正当に評価してるってのも良い。
卒論に行き詰まっててちょっと勉強にむなしさを感じてた今日この頃だったけど、そして今も引き続き行き詰まってるんだけど、知の力ってすごいと久しぶりに感じた。