昨夜のこと

なんか思わせぶりな書き方だったのがイヤなんで思いきって書いてしまうと、私昨日は要するに、大フィル定期の途中で帰っちゃったのです。2曲目「モルダウ」まで聴いた後で。3曲目の後に休憩が入ってたんだけど、そこまで待たずしてモルダウが終わった時点で席を立ってそのまま帰ったのです。
しんどくてしんどくて、もう1秒たりともそこに座っていられなかったので。
「コンサートがダメな人」になってしまった自分を認められなくて、聴きに行ってしんどくなるたびに「今回はたまたま調子が悪かったんだ」とか「あんまし好きな曲じゃなかったから」とか、他にもいろーんな理由を考えてこの1年間自分を言いくるめようとしてきたんだけど、昨夜の行動で私は本当にコンサートがダメなんだということを自分に証明してしまった。どんな理由を持って来ても言い逃れられない確かさでもって。
それは私にとっては大きなショックだった。音楽を愛しているのに演奏会を楽しめない(というよりそもそもほとんどろくに聴くことすらできない)自分を情けないと感じたし、劣っているように感じた。また、中座することは演奏者や音楽に対する敬意を欠く行為だという考えを持っていたので、それをしてしまったことに罪悪感も感じた。他にも、いろんなことを感じた。
でもそれと同時に、昨夜は「もういいよ!!」と開き直ったところもあった。極限で居直ったからこそ、今までどうしてもできなかった行動ができたんだ、とも思う。もうしんどさを押し殺すのはたくさん。私はここ(演奏会場)に音楽を楽しむために来たんだから、どうしても楽しめないことが分かったのならその時点で聴くことをやめたって別に構わない。他の人に迷惑をかけなければ、私がその音楽とどういう向き合い方をしようが、一時的に向き合うことをやめようが、私の自由だ。よりによってコバケンのわが祖国で2曲しか聴かずに席を立って帰るなんて「異常」な行為かもしれないけど、隣の席の人や演奏者(面識のある演奏者からばっちり見える席だった)やホールのスタッフなどに何を思われようが構うもんか。実際に各方面からかなり怪訝な顔で見られて、「なにこの人?」という視線を背中に感じながらホールを後にしたけど、ヘンな奴だと思いたければ思えばいいさ。そんなの私の知ったことじゃない。それよか私が自分の意志に従って行動することのほうが100万倍大事だ。
というようなことなどをぐじゃぐじゃ考えながら、プラスの考えのほうに揺れたりマイナスのほうに引き戻されたりしながら、昨夜は帰路についたのでした。それで気持ちがとても不安定になって、魂救済曲におでまし願ったわけです。
この件については今もまだすごく揺れていて、これからゆっくり気持ちや考えを整理していきたいと思っています。今の私には他の方の考えを聞く余裕は全然ないので、この件に関してのコメントはどのような類のものであれ(非難も批評も励ましも質問も、とにかくどんなものも)遠慮させていただきます。もしいただいてもお返事はできません。あしからずご了承ください。