今日は例のとても興味深い授業の中で、臨床相談の場面における言語表現・非言語的表現についてのお話があった。例えば最近よく子どもたちが用いる表現に「びみょ〜」というものがあるが、この表現はいったい何を意味しているのか?などなど。
その講義を聞きながら、私は近頃ではすっかり定着してしまった感のあるいわゆる「語尾上げ」表現を連想した。これは子どもというよりむしろ大人が積極的に用いてますよね。私は、この表現は自分の思いを「コトバ」という枠にはめ込んでしまうことへの迷いやためらいの気持ちの表れなのではないか?と思い、授業後に先生のご意見をうかがいに行った。
すると先生は、それは「ためらい」のレベルよりもさらに強い意味を持つものなのではないかな、という意のことを言われた。つまり、誰かに「ていうかぁ、自己実現?て感じ?」という具合に話されると、聞く方は思わず「うん」って頷いてしまう。そこには頷かないといけないような雰囲気が、確かに生まれる。それは話し手の「(私に)頷いてほしい、(私を)承認して欲しい」という欲求の表れなのではないか、と。そしてそのような欲求は、「相手に承認してもらえる」ような関係性を自分と相手との間で確立したい、相手との関係を一義的に固定化させたい、という欲求につながっているのではないだろうか、とおっしゃった。
うーん、さすが。当たり前だけど私の思いつきよりも100倍の説得力があります。深く納得してしまう自分が、悔しい。いや、また質問に行きますので。