至福。

図書館で借りてきた J.S.バッハゴルトベルク変奏曲」のCDを聴く。演奏は日本を代表するチェンバロ奏者、中野振一郎氏。

しかもピリオド楽器(現在一般的に用いられている いわゆるチェンバロ)での演奏と、モダンチェンバロ(20世紀初頭に考案された楽器)での演奏の2パターンが収録されているという、実に豪華で刺激的な内容だ。
曲も、演奏も、企画も、本当に素晴らしい。至福の1枚だ。

中野さんの演奏、また聴きに行きたいな。
あんなハイレベルな芸術家でありながら、コンサートでは楽しいおはなしで古楽に馴染みのうすい聴衆のハートまでガッチリ掴んでしまうんだから、ますますすごい。
類まれな音楽的才能と、関西人の「愛嬌」(もちろん良い意味での)を併せ持っている方だと思います。


それにしてもこのCD、誰の意見で図書館の蔵書になったんだろう? 市立図書館のラインナップとしてはちとマニアックだよなあ。
なにしろファジル・サイの「春の祭典」ピアノ版なんかも置いてるくらいだから、もしかして組織の上のほうに強力なクラシックおたくがいらっしゃるのかもしれない。
良い街である。