ぼくを葬る

ぼくを葬る [DVD]

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フランソワ・オゾンの映画ってなんでこんなに色彩が鮮やかなんだろう? 明らかにどの映画とも違うよね。この色彩を見るためだけでも観る価値があると私は思う。
主人公ロマンが姉と和解するシーンで泣いてしまう。和解。私が今いちばん真剣に取り組まなきゃいけないことの1つ。
あと、自分が「海で死ぬ」というイメージに極端に弱いということにあらためて気づかされた。単に「水辺」じゃなく、あくまでも海なんだよね。私が実際に好きなのは海よりも湖や川なんだけど。(と書きながら、私は「川で死ぬ」話にもある種の弱みは持ってるよなあと気づいた。でも海のほうが強烈。)
私は表現媒体が小説でも映画でも歌でも語りでも、「海で死ぬ」ということにちょっとおかしいぐらい心を揺さぶられてしまう。それがなぜなのか、思い当たるフシはごろごろあるんだけど(幼少期に海で溺れかけた、とかではなく)。でも分析するのは怖い、その領域はもうちょっと手をつけずにおきたい。
BGMのアルヴォ・ペルトの使い方も良かった。なんか最近マイケル・ムーアとかオゾンとか、意外なところでペルトに出会うなあ。