「自由労働者」?!

また新聞の話。
昨日の読売新聞朝刊の地方欄のある記事に「自由労働者」というコトバがあった。みなさん「自由労働者」って誰のことかお分かりになりますか? 私は全然分からなかったのですが、記事を読んだら西成・あいりん地区の話だったので、文脈から見て明らかに「ホームレスと呼ばれる人たち」のことを指しているようです。
それにしても「自由労働者」だなんて。日本語としてまったく一般的な表現じゃないでしょ。少なくとも私はこんなコトバ、今まで1度も見たことも聞いたこともなかったですよ。
しかも、「自由労働」?! はあ? じゃあ何、ホームレスと呼ばれる人たちは「自由気ままに」働いてるお気楽な人たちだとでも言いたいのか? 読売新聞の社会問題の認識はその程度の水準なのか? あるいはもしかして単に私が無知なだけで、実は大手新聞各社はこの「自由労働者」というコトバをすでに日常的に使用しているのだろうか? 仮にそうであるなら、従来の「ホームレス」とか「路上生活者」などのコトバが新聞社によって「自粛」されているということなのでしょうか。今ちょうど森達也放送禁止歌」を読んでいて、そこにかつて報道機関が「浮浪者」というコトバを自主規制して「ホームレス」というコトバに置き換えていった話が出てきてたんだけど、今やマスメディアは「ホームレス」というコトバも自主的・自発的に置き換えていこうとしているのでしょうか。しかも、「自由労働者」などというコトバに。なんていやらしい、汚いコトバなんだろう。記者は一体何を思いながらこのコトバを書いたのだろうか?
ああ、この件について誰かと話したい。