夜は長し

聴きましたよ。大植英次指揮、大フィルのマーラー交響曲第3番」。予想に違わずとても良かったです。私は大植さんの演奏会は初めてだったんだけど、なぜこの人がそんなにも多くの人たちに熱狂的に支持されているのか、その理由の一端をかいま見た気がした。なんといっても、この人の演奏には愛があるんですよね。愛が。
でも、結局私は泣くほどの感動には至りませんでした。終楽章のいちばんいいところでトランペットが痛恨のミスをやっちゃって、そこで少し醒めてしまったのです。まあしょうがないんだけどね、素晴らしい演奏だっただけにとても残念でした。
しかしコンマスコンサートマスター)の長原幸太氏(24歳なんだってば!)は相変わらずブラボーですよ。あの艶のある華麗な音で、ソロはすべて完璧。コンマスとしても楽団員から愛されリスペクトされているのが客席に伝わってくる。帰りに楽屋口からTシャツで出てくる姿はほんとにふつーの兄ちゃんなんだが、信じられないくらいグレイトなお人ですね。
そして、メゾ・ソプラノ独唱の坂本朱さんも素晴らしかった。深い、豊かな声。私が女声でいちばん好きなタイプの声の方でした。ああ。思い出してもため息が出るくらい。
あと、少年少女合唱団は♪ビムーバムー♪楽しく歌ってましたよ。でも、1時間も舞台上でじーっと出番を座って待ってるなんてすごいわ。お姉さんはそれにも感心しちゃいましたよ。まあでも、彼らも海外も含めて演奏活動をしてるわけだし、小さなプロよねえ。
おとといの公演はNHKが、昨日はABCが撮影していたようなので、そのうち放送されると思います。機会があればぜひごらんください。
いやはやそれにしても長かった。全6楽章で1時間40分くらいかかるからね。休憩なしで。長くて素晴らしい夜、でした。