先生おすすめシリーズ

昨日はゼミの先生に長らくお借りしていたCDとDVDとビデオをお返ししにガッコへ行った。このうちビデオだけが勉強関係で、あとは趣味のものです。以下のような感じ。

  • Les Ondes musicales - Au temps des Impressionnistes(Geneviève Grenier:ondes, Sylvie Genest:pf)

http://homepage1.nifty.com/utayume/ondes/_album_data/sne642.html
オンド・マルトノとピアノによるフランス音楽小品集。とてもとても素敵なCDです。オンド・マルトノの音って、なんて柔らかくてあたたかいのでしょう。トラック7のラヴェル「亡き王女のためのパヴァーヌ」なんて、この楽器のために書かれたとしか思えない。どの演奏も本当に素敵なのですが、中でも私はトラック10のフォーレ「シシリエンヌ」がいちばん好きです。

風の馬/うた 武満徹 合唱作品集

風の馬/うた 武満徹 合唱作品集

私は日本語の歌というものを日常的に聞き始めたのは1〜2年前で(そのとりあえずの帰結が現在のシカオ-holic)、しかもクラシック分野の日本語の歌というものにはまだほとんど馴染みがないのです。で、このCDの武満の歌曲たちも良い歌だなーとは思いつつも、強く心を動かされるという体験には至りませんでした。谷川俊太郎の詩は非常に好きなんだけどね。そんなわけで、このCDではヴォカリーズが気に入りました。特に「風の馬」の第2ヴォカリーズ。途中でホーミーを思わせる「うた」へと展開していきます。中央アジアの草原をわたる風のような音楽です。

バッハ:ゴールドベルク変奏曲-メモリアル・エディション-

バッハ:ゴールドベルク変奏曲-メモリアル・エディション-

言わずと知れた世紀の名演、グールドによるJ.S.バッハゴルトベルク変奏曲」(81年バージョン)。・・なんだけど、実は私、学生時代に聴いた時には特に何とも思わなかったんだよね。ふーんって感じで。でも今回お借りして聴いて、静かに激しく揺さぶられました。なんて素晴らしい。この素晴らしさに気づかないなんて、当時の私はいったい何をしていたんだろう。たぶんまだそんなに切実に音楽を必要としていなかった時期だったんだろうね。比較的幸せなお子さんだったんだろう。ともかく、今さら私が何を言う必要もないことは承知の上ですが、本当に深く感動しました。この音楽と再び出会わせていただいたゼミの先生に大感謝です。

グレン・グールド 27歳の記憶 [DVD]

グレン・グールド 27歳の記憶 [DVD]

グールド27歳の頃の映像。"Off the Record"ではカナダの田舎町で自然と音楽と愛犬と共に静かに生活する様子が、"On the Record"ではNYのスタジオでかの名高き「徹底した完全主義ぶり」やいわゆる「奇癖」の数々を発揮しつつJ.S.バッハ「イタリア協奏曲」を録音する様子が、映されています。そんな若き日のグールドの様子は、この上なく魅力的です。私の好きなシューベルト交響曲第5番」の冒頭を即興で弾いたりもしていて(もちろん歌いながら)、幸せな気持ちになりました。
私が卒論で取り組む領域の先進事例はカナダにあるので前から行きたい行きたいと思っていたのだけど、このDVDを見てさらに行きたい気持ちが強くなってしまいました。ああ。どうしよう。