給水塔の日々

昨日は午後3時にゼミの先生の研究室へ電子ピアノを触らせてもらいに行きました。やる気満々でうちから楽譜持って行って、ピアノの背後の机で読書中の先生にはわき目もふらず、ヘッドフォン着けて熱中して弾きまくった。結局2時間以上弾いてました。指が全然動かなくて困ったけど、楽しかった!
弾き終わってから先生と音楽話をしていたら、われわれは好きな作曲家の系統が似通っていることが判明した。どういう系統かというと、先生曰く「壊れてる系」。「え、壊れてますかねえ?」と訊いたら「壊れてるでしょう!」と自信を持って言われた。はは、確かに壊れてるというか、本流から外れてるというか、違う世界へいっちゃってるというか、そういう音楽に心惹かれるタイプの人間かもしれない。私は(私も)。
その後は院生姉さまも交えて、のだめ話やら武満の話やらオンド・マルトノテルミンの話やらを、外が暗くなるまでとりとめもなくし続けた。私が写真を見るのが好きと言ったら、先生は本棚からがさごそと給水塔の写真集を出してきてくれた。ドイツで出版された、欧・米の様々な給水塔の写真が載っている本。何故に給水塔?!と思ったけど、これが意外と見始めると面白くって。1つ1つの給水塔が、なんとういうか「顔」を持っているというか、固有の物語を背負っているというか、なんか1つ1つが独自の世界を持ってるんだよねえ。先生曰く、世の中にはもちろん給水塔マニアの人たちがいるのだが、いわゆる「普通」の給水塔ラヴァーズとは別に、給水塔に欲情する人たちもいるようだ、とのこと。私の貧しい想像力では給水塔に対する欲情のありようをリアルにイメージすることは難しいのですが、ああ、世界は広いね。
気づいたら夜7時を回っていた。すごい、研究室で4時間も過ごしちゃったよ。勉強以外の世界に久々に入ることができて、エネルギーが湧いてきた。私が生き続けていくためには、血中Art濃度が一定値以上あることが、必要不可欠なのです。このところ試験やら何やらで危険領域まで値が低下してたけど、昨日で少し上昇した。もっと濃いく、したい。